礼拝説教

2025年06月01日

あなたがたのために天に蓄えられている望み

本文:コロサイ人への手紙1章1〜8節 コロサイ人への手紙はパウロが獄中で記した四つの書簡のひとつであり、エペソ書と並ぶ深遠な神学的書簡です。この手紙は、パウロ自身が訪れたことのない、小アジアの片田舎にある教会に宛てて書かれたものでした。 それでも...

2025年05月25日

教会のからだを建て上げるために ― 神が与えた四つの柱

本文:エペソ人への手紙4章11〜12節 「教会はキリストのからだである」。この言葉を、私たちはどれほど深く受け止めているでしょうか。建物でも組織でもない、ひとつの“生きたからだ”としての教会。その健全な成長のために、神はあらかじめ構造を設計され、私たち...

2025年05月18日

信仰は目に見えないものを確信させるものです

本文:ヘブル人への手紙11章1〜6節 私たちの信仰の歩みは、目には見えないものを確信し、まだ実現していないことをあたかも今そこにあるかのように受け取るところから始まります。ヘブル人への手紙にはこう記されています。「信仰は、望んでいることを保証し、目...

2025年05月11日

妨げられることのない福音

本文:使徒の働き(使徒言行録)28章1節〜31節 使徒の働きは28章で幕を閉じます。そこに描かれるのは、激しい嵐と漂流の果てにマルタ島へ流れ着いたパウロ一行が、ローマ帝国の中心へ到達するまでの最後の歩みです。物語は単なる旅行記ではありません。神の国の福...

2025年05月04日

使徒の導きに従う

本文:使徒の働き(使徒言行録)27章1節〜44節 カイサリアからローマへの長い航海に出発したパウロは、困難と危険に満ちた船旅を通して、信仰者の導きがいかに重要かを証ししました。本章は単なる航海記録ではなく、嵐に翻弄される人生の中で、神の御言葉に従うこ...

2025年04月27日

復活の希望、歴史を導く神の主権

本文:使徒の働き(使徒言行録)26章 カイサリアに赴任したばかりのローマ総督フェストゥスは、エルサレムのユダヤ人指導者から訴えられたまま二年間拘束されているパウロの扱いに頭を抱えていました。罪状をまとめられないままローマ皇帝に送致しなければならな...

2025年04月21日

イースター:復活のイエスが語る「愛と使命」

本文:ヨハネの福音書21章 1.なぜ21章が加えられたのか
ヨハネ20章は「イエスが神の子キリストであることを信じ、いのちを得るため」という締めくくりで終わります。しかし聖霊はもう一章――21章――を付け加えました。そこでは、よみがえられた主が弟子たちに“具体...

2025年04月13日

カエサルのもとへ行くことになる

本文:使徒の働き(使徒言行録)25章1節〜27節 ローマ総督フェストゥスが着任して三日後、彼は早速エルサレムへ赴きました。カイサリアからおよそ120kmの道のりを急いだのは、ユダヤ人社会の中心であるこの町を無視できなかったからです。 ところが、総督を迎...

2025年04月06日

総督フェリクスの法廷で

本文:使徒の働き(使徒言行録)24章 大祭司アナニヤと数名の長老は、弁護士テルティロを伴い エルサレムからカイサリアへ向かいました(距離にして約120km)。サンヘドリンでパウロを有罪にできなかった彼らは、ローマ総督フェリクスの権力を頼み、再び訴えを起...

2025年03月30日

最高法院からカイサリアへ

本文:使徒の働き(使徒言行録)23章 22章30節までに、ローマの千人隊長クラウディウス・リシアは、「ユダヤ人がこの男を訴える本当の理由を知りたい」と、パウロを縄から解いて最高法院(サンヘドリン)に立たせます。サンヘドリンは70人の議員から成るユダヤ最...

2025年03月23日

神の言葉はつながれない

本文:使徒の働き(使徒言行録)21章27節〜22章30節 パウロはエルサレム教会の長老ヤコブの助言に従い、清めの儀式を行いましたが、儀式そのものでは問題は解決せず、逆に暴徒に捕らえられます(21:27-30)。パウロは信仰の本質を曲げた妥協をせず、へりくだって...

2025年03月16日

パウロのエルサレム帰還

本文:使徒の働き(使徒言行録)21章1節〜26節 使徒パウロがエルサレムへ向かう旅路を学んでいます。パウロはツロに立ち寄り、そこで信仰を持つ弟子たちと出会いました。聖書にはツロでの宣教の記録はありませんが、福音はすでにこの地に届いていました。主(し...

2025年03月09日

パウロの謙遜と涙

本文:使徒の働き(使徒言行録)20章13節〜35節 パウロの旅と信仰の姿勢(13-16節) パウロとその同行者たちはアソス、ミティレネ、キオス、サモスを経由し、ミレトスに到着しました。彼は五旬節までにエルサレムに着くため急いでいましたが、エペソの長老たちを...

2025年03月02日

福音の拡大と兄弟愛の実践

本文:使徒の働き(使徒言行録)20章1節〜12節 使徒の働き20章には、パウロの第三次宣教旅行の終盤が記されています。彼は、各地の教会を励まし、福音を広げながら、最後にエルサレムへ戻る決断をしました。この章を通して、福音に生涯を捧げたパウロの姿勢と、兄...

2025年02月24日

信仰は「聞く」ことによって生まれる

本文:使徒の働き(使徒言行録)19章21節〜40節 使徒パウロは、福音を世界に広めるため、最終的な目的地としてローマを目指しました。ローマは当時の世界の中心であり、そこに福音が届けば、全世界へと広がると考えたのです。しかし、その道は困難に満ちていまし...

2025年02月16日

エペソの教会と聖霊の働き

本文:使徒の働き(使徒言行録)19章1節〜20節 1. 聖霊の働きがない教会の欠落 パウロがエペソを訪れた際、ある弟子たちは聖霊の存在すら知らず、ヨハネのバプテスマしか受けていませんでした。これは、エペソ教会が十分に整えられていなかったことを示しており...

2025年02月09日

『この町には、わたしの民がたくさんいるのだから』

本文:使徒の働き(使徒言行録)18章9節〜28節 パウロは、同胞から度々敵意を受けました。それでも彼は、「恐れないで、語り続けなさい」(使徒18:9)という主イエスの命令を胸に、拒絶や脅しにもくじけず語り続けました。私たちも信仰で聖書の言葉に従って生きよ...

2025年02月02日

コリントの伝道活動

本文:使徒の働き(使徒言行録)18章1節〜11節 使徒の働き18章では、パウロの第二次宣教旅行がコリントで重要な転機を迎える様子が描かれています。コリントは当時、ギリシア半島のアカイア州の州都として商業や交通の中心地として大いに栄えていましたが、一方で...

2025年01月26日

アテネでの説教:知られていない神を伝える

本文:使徒の働き(使徒言行録)17章16節〜34節 パウロが哲学の都アテネで語ったメッセージ(使徒17:16–34)は、彼自身の信仰と情熱をはっきりと示している、とても印象的な場面です。エピクロス派(快楽主義)やストア派(禁欲主義)など、当時の代表的な哲学者...

2025年01月19日

妬みを超えて:信仰の戦い

本文:使徒の働き(使徒言行録)17章5節〜15節 テサロニケでのパウロの宣教は、多くの人々を福音へと導きました。しかし、それを見たユダヤ人たちは妬みに駆られ、暴動を起こし、パウロとシラスを襲撃しようとしました(使徒17:5)。この「妬み」は、カインの罪の...