礼拝説教

アイネアの癒しとドルカスの蘇生


2024年09月22日

使徒の働き9章32-43節

(説教抜粋)
これはアイネアが癒された事件とドルカスが息を吹き返した出来事の記録です。使徒ペテロの奇跡を通して、私たちはイエス様が行った奇跡を弟子たちも行うことができることを知ります。イエス様を信じる者は決して死なず、永遠の命を得るのです。私たちもイエス・キリストの力によって死者を生き返らせ、より大きな働きをしなければなりません。

ペテロは中風に冒され寝たきりのアイネアを立ち上がらせました。ペテロは確信していました。この人もキリストのうちにあるのだから、このように横たわったままでいてはならない、立ち上がらなければならない、と。なぜキリストのうちにある人は立ち上がらなければならないのか。それは、イエス・キリストがそう言われたからです。信じる者は、イエス・キリストがなさったことを自身でも行います。イエスを信じる者は、イエスがなさったことを行います。そればかりか、さらに大きなわざを行います(ヨハネの福音書14章12節参照)。主(しゅ)イエスが父のもとに行き、私たちに聖霊を送ってくださるからです。ですから、横たわったままではいられません。立ち上がって、イエス様がされたことを行わなければなりません。

また、ヤッファという地にタビタという名の人物がいましたが、彼女は亡くなりました。この人のタビタという名は、ヘブライ語で「かもしか」を意味します。ドルカスとも呼ばれていたと書かれています。ドルカスはギリシャ語で「かもしか」を意味します。かもしかは非常に美しい優雅な動物で、彼女の名前も非常に美しく、彼女も非常に美しい人生を送っていたことが想像できます。事実、タビタが送った美しい人生とはどのようなものだったでしょうか。彼女は生前、他の人のために服を作り、施しを行い、困っている人々、貧しい人々、弱い人々を助けて生きていました。私たちも彼女のように美しく生きるべきではないでしょうか。彼女のしたようなことが、私たちの人生の目的ともなりますように。たとえ誰もがやがて死ぬ人生だとしても、これこそ私たちが生きるべき人生です。

ペテロが到着すると、人々はタビタの死を嘆き悲しみ、涙ながらに、彼女が一人ひとりに作ってくれた衣服を見せました。彼女が生前に行った美しい施しと愛を人々は称えたのです。他方、ペテロは彼らとは異なる反応を見せました。嘆き悲しむ代わりに、皆を外へ送り出し、祈り始めました。ペテロには確信があることが分かります。主イエスは死に打ち勝ったという確信です。聖徒の目に映る世界には死がありません。もはや死が訪れないのです。ですから、イエス・キリストも、ペテロも、タビタの悲劇に心を乱すことはありません。ペテロはイエス様と共に生き、イエス様の信仰的な習慣をその目で見て、学んでいました。信仰者の習慣とは、絶望に陥らないことです。私たちが気づくのは、ペテロがタビタの遺体の方を見ないことです。ペテロは遺体に背を向け、ただ神と向き合います。そして祈りました。多くの人々が悲しみと絶望に浸る中、このペテロの姿を見てください。ペテロは絶望を見ません。死を見ず、ただ神だけを見つめます。天の神にある希望だけを見つめる。だからこそ彼は祈ったのです。これがイエス・キリストを信じる者たちの信仰です。

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